チョコボール統計

チョコボールの秘密を統計解析で明らかにしていく。おもちゃのカンヅメ欲しい。

第210回 チョコボール計測(爽快ソーダ)

こんばんは、チョコボール統計研究所です。
今夜は新味の爽快ソーダを2箱計測します。

以前発売されていたパチパチ味のようにパチパチするアレが入ってるみたいです。

中身は綺麗な球体が16~17個入っているようです。
ほとんどの方にはどうでも良いと思うんですが、きれいな球だと、広げる時に転がるので計測するの大変なんですよね。

ちなみに、表示上の内容量は27gです。最近の新味は21gとか少なめだったんですが、今回のは結構量が多いです。

計測結果

date best_before weight box_weight number factory shop angel net_weight mean_weight
2020-02-18 2020-09-01 32.757 4.722 17 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 28.035 1.649
2020-02-18 2020-09-01 32.279 4.705 16 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 27.574 1.723

今日はエンゼルさんは出ませんでした。

基礎集計

爽快ソーダ味の集計です。

項目
計測データ数 2
銀のエンゼル出現数 0
金のエンゼル出現数 0
最小 中央値 最大値 平均
正味重量 27.574 27.805 28.035 27.805
個数 16.000 16.500 17.000 16.500

f:id:hippy-hikky:20200219000115p:plain この図は正味の重量のヒストグラムです。 赤い縦線が仕様(27g)を表しています。 青い太線で正規分布と仮定した最尤推定量をプロットしています。

エンゼル出現確率の予測

これまでに得られているデータを利用して金と銀のエンゼルの確率を推定します。 推定方法の詳細は以下の記事を参照ください。

銀のエンゼルと金のエンゼルの出現確率をベイズ推定する(金と銀を合わせて推定) - チョコボール統計

これまでに取得したデータは次の通りです。

項目
計測データ数 687
銀のエンゼル出現数 28
金のエンゼル出現数 1

この結果を使ってベイズ推定によるエンゼルの出現確率推定を行います。

ハズレ、銀のエンゼル、金のエンゼルの確率の推定結果は以下のとおりです。 f:id:hippy-hikky:20200219000140p:plain

銀のエンゼルは、3.3%〜6.8%の間と推定しており、期待値は5.0%です。

金のエンゼルは、0.00%~0.58%の間と推定しており、期待値は0.24%です。

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第209回 チョコボール計測(いちご)

こんばんは、チョコボール統計研究所です。
今夜はいちご味を3箱計測します。ピーナツ以外の味は久しぶりの計測です。

計測結果

date best_before weight box_weight number factory shop angel net_weight mean_weight
2020-02-14 2020-10-01 29.842 4.745 14 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 25.097 1.793
2020-02-14 2020-10-01 30.823 4.762 15 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 26.061 1.737
2020-02-14 2020-10-01 30.266 4.717 15 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 25.549 1.703

今日はエンゼルさんは出ませんでした。

基礎集計

いちご味の集計です。

項目
計測データ数 63
銀のエンゼル出現数 2
金のエンゼル出現数 0
最小 中央値 最大値 平均
正味重量 25.048 26.223 27.654 26.262
個数 14.000 15.000 16.000 15.063

f:id:hippy-hikky:20200215004149p:plain この図は正味の重量のヒストグラムです。 赤い縦線が仕様(25g)を表しています。 青い太線で正規分布と仮定した最尤推定量をプロットしています。

エンゼル出現確率の予測

これまでに得られているデータを利用して金と銀のエンゼルの確率を推定します。 推定方法の詳細は以下の記事を参照ください。

銀のエンゼルと金のエンゼルの出現確率をベイズ推定する(金と銀を合わせて推定) - チョコボール統計

これまでに取得したデータは次の通りです。

項目
計測データ数 685
銀のエンゼル出現数 28
金のエンゼル出現数 1

この結果を使ってベイズ推定によるエンゼルの出現確率推定を行います。

ハズレ、銀のエンゼル、金のエンゼルの確率の推定結果は以下のとおりです。 f:id:hippy-hikky:20200215004218p:plain

銀のエンゼルは、3.3%〜6.9%の間と推定しており、期待値は5.1%です。

金のエンゼルは、0.00%~0.59%の間と推定しており、期待値は0.25%です。

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第208回 チョコボール計測(ピーナツ)

こんばんは、チョコボール統計研究所です。
今夜はピーナツ味を3箱計測します。

またまただいぶ久しぶりの更新となりましたが、これは技術書典8に向けた執筆活動のせいです。おかげさまで本文はほぼ完成しました。

計測結果

date best_before weight box_weight number factory shop angel net_weight mean_weight
2020-02-11 2020-05-01 33.255 4.726 16 小山工場 コンビニ(千代田区 なし 28.529 1.783
2020-02-11 2020-06-01 33.188 4.637 15 小山工場 コンビニ(千代田区 なし 28.551 1.903
2020-02-11 2020-07-01 34.002 4.752 16 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 29.250 1.828

今日はエンゼルさんは出ませんでした。

基礎集計

ピーナツ味の集計です。

項目
計測データ数 488
銀のエンゼル出現数 19
金のエンゼル出現数 1
最小 中央値 最大値 平均
正味重量 28.083 29.363 32.232 29.387
個数 14.000 16.000 20.000 16.387

f:id:hippy-hikky:20200211213944p:plain この図は正味の重量のヒストグラムです。 赤い縦線が仕様(28g)を表しています。 青い太線で正規分布と仮定した最尤推定量をプロットしています。

エンゼル出現確率の予測

これまでに得られているデータを利用して金と銀のエンゼルの確率を推定します。 推定方法の詳細は以下の記事を参照ください。

銀のエンゼルと金のエンゼルの出現確率をベイズ推定する(金と銀を合わせて推定) - チョコボール統計

これまでに取得したデータは次の通りです。

項目
計測データ数 682
銀のエンゼル出現数 28
金のエンゼル出現数 1

この結果を使ってベイズ推定によるエンゼルの出現確率推定を行います。

ハズレ、銀のエンゼル、金のエンゼルの確率の推定結果は以下のとおりです。 f:id:hippy-hikky:20200211214011p:plain

銀のエンゼルは、3.4%〜6.9%の間と推定しており、期待値は5.1%です。

金のエンゼルは、0.00%~0.59%の間と推定しており、期待値は0.25%です。

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技術書典8に参加します(Day1(2/29), か25)

【概要】

  • 技術書典7に引き続き、技術書典8に出展します
  • タイトルは「エンゼル出現確率を題材にベイズモデリングにより運の量を定量化する(仮)」です
  • 興味のある方はぜひ足を運んでいただけたらと思います
  • Boothでも頒布予定

【目次】


はじめに

技術書典というイベントをご存知でしょうか? 技術書オンリーの同人誌の祭典です。

techbookfest.org

チョコボール研究所では、2019/09/22に開催された技術書典7に初めて出展しました。

エンゼルの出現確率推定について技術書典7(2019/09/22)で技術書を頒布します - チョコボール統計

技術書典7参加記録(執筆&準備だけ) - チョコボール統計

前回に引き続き、技術書典8にも新刊を持って参加します。本記事では、出展予定の本がどんな本になる予定なのかを簡単に紹介します。 (100%宣伝です)

それから、本を書くのに精一杯で計測の更新が滞ってます。進捗がヤバヤバなのです。察してください。

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イベント概要

技術書典8

技術書典8の公式ページはこちらです。 techbookfest.org

  • 日時(二日間の開催!)
    • Day1 : 2020/02/29(土) 11:00〜17:00
    • Day2 : 2020/03/01 (日) 11:00〜17:00
  • 場所
  • 参加にかかる費用
    • 13時までに入場する場合は有料らしいです(前回は1,000円だっけ?)

今回は初の二日間の開催らしいので、気になるブースがどっちに出展されるのか注意が必要です。公式ページのサークルリストをチェックしておきましょう。

チョコボール統計研究所

  • 出展日
    • Day1 : 2020/02/29(土)
  • 場所
    • 「か25」(以下の図参照)

f:id:hippy-hikky:20200202221929p:plain

詳しくは、公開ページを参照ください。

techbookfest.org

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本の概要

今回は2冊持っていきます。

既刊

技術書典7で頒布した「エンゼル出現確率をベイズ推定する」を50部くらい持っていきます。増刷の予定はないので、紙の本が欲しい方はこれがラストチャンス!(かも)

概要についてはこちらを参照ください。

chocolate-ball.hatenablog.com

新刊

タイトル

「エンゼル出現確率を題材にベイズモデリングにより運の量を定量化する(仮)」

目次

f:id:hippy-hikky:20200202222633p:plain:w250f:id:hippy-hikky:20200202222648p:plain:w250

概要

●何について書いた本?

チョコボールのエンゼル出現有無をはじめ、宝くじやソシャゲガチャなど、「運」が絡む事って溢れているじゃないですか。「運」が絡まないものが少ないほどです。 そんな中、普段から善行を積んだり、神仏に祈りを捧げたりすることで運が向上するみたいな事が言われていますよね?

今回は、チョコボールのエンゼル出現を題材にして、「運」の量について考察してみるという内容です。 統計的に有意な差が出るのか?ということを考察してます。

●どんな人に向けて書いた本?

「運」については正直言って考察が足りないかもです。 それよりも、統計モデリングを使って、集団の統計的な差を評価したり、なんらかの不正が行われてないかなどの異常検知に興味がある方を意識して書きました。ベイズモデリングを扱っていますので、ベイズモデリングを使った事例に興味があれば、参考になるんじゃないかなーと思っています。

●何がわかるの?

ベイズモデリングの導入として、特に「階層ベイズ」の一つの事例を提供したいと思っています。

が、間違っている部分もあるかもしれないので、気づいたことがあれば言ってもらえるとすごく嬉しいです。

参考

今回の本は、こちらの記事を整理し直したものです。

chocolate-ball.hatenablog.com

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終わりに

ということで、現在、絶賛執筆中です。

この本以外にも面白そうな本がたくさん出展されているので、是非イベントページをチェックしていただけたらと思います。 興味があれば、当サークルをチェックリストに加えてもらえるとありがたいです。

techbookfest.org

また、前回出展した本の電子版をBoothで販売していますので、気になった方はこちらもチェックお願いします。

chocolate-ball.booth.pm

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第207回 チョコボール計測(ピーナツ)

こんばんは、チョコボール統計研究所です。
今夜はピーナツ味を2箱計測します。

計測結果

date best_before weight box_weight number factory shop angel net_weight mean_weight
2020-01-20 2020-07-01 33.567 4.745 15 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 28.822 1.921
2020-01-20 2020-07-01 34.841 4.775 15 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 30.066 2.004

今日はエンゼルさんは出ませんでした。

基礎集計

ピーナツ味の集計です。

項目
計測データ数 485
銀のエンゼル出現数 19
金のエンゼル出現数 1
最小 中央値 最大値 平均
正味重量 28.083 29.364 32.232 29.391
個数 14.000 16.000 20.000 16.392

f:id:hippy-hikky:20200121011211p:plain この図は正味の重量のヒストグラムです。 赤い縦線が仕様(28g)を表しています。 青い太線で正規分布と仮定した最尤推定量をプロットしています。

エンゼル出現確率の予測

これまでに得られているデータを利用して金と銀のエンゼルの確率を推定します。 推定方法の詳細は以下の記事を参照ください。

銀のエンゼルと金のエンゼルの出現確率をベイズ推定する(金と銀を合わせて推定) - チョコボール統計

これまでに取得したデータは次の通りです。

項目
計測データ数 679
銀のエンゼル出現数 28
金のエンゼル出現数 1

この結果を使ってベイズ推定によるエンゼルの出現確率推定を行います。

ハズレ、銀のエンゼル、金のエンゼルの確率の推定結果は以下のとおりです。 f:id:hippy-hikky:20200121011230p:plain

銀のエンゼルは、3.4%〜6.9%の間と推定しており、期待値は5.1%です。

金のエンゼルは、0.00%~0.59%の間と推定しており、期待値は0.25%です。

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第206回 チョコボール計測(ピーナツ)

こんばんは、チョコボール統計研究所です。
もう年が明けて半月ほど経過してしまいました。ピーナツ味を2箱計測します。

計測結果

date best_before weight box_weight number factory shop angel net_weight mean_weight
2020-01-16 2020-06-01 34.286 4.763 15 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 29.523 1.968
2020-01-16 2020-06-01 32.829 4.746 14 小山工場 スーパー(さいたま市 なし 28.083 2.006

エンゼルさん出てきませんでした。

基礎集計

ピーナツ味の集計です。

項目
計測データ数 483
銀のエンゼル出現数 19
金のエンゼル出現数 1
最小 中央値 最大値 平均
正味重量 28.083 29.364 32.232 29.390
個数 14.000 16.000 20.000 16.398

f:id:hippy-hikky:20200117004312p:plain この図は正味の重量のヒストグラムです。 赤い縦線が仕様(28g)を表しています。 青い太線で正規分布と仮定した最尤推定量をプロットしています。

エンゼル出現確率の予測

これまでに得られているデータを利用して金と銀のエンゼルの確率を推定します。 推定方法の詳細は以下の記事を参照ください。

銀のエンゼルと金のエンゼルの出現確率をベイズ推定する(金と銀を合わせて推定) - チョコボール統計

これまでに取得したデータは次の通りです。

項目
計測データ数 677
銀のエンゼル出現数 28
金のエンゼル出現数 1

この結果を使ってベイズ推定によるエンゼルの出現確率推定を行います。

ハズレ、銀のエンゼル、金のエンゼルの確率の推定結果は以下のとおりです。 f:id:hippy-hikky:20200117004339p:plain

銀のエンゼルは、3.4%〜6.9%の間と推定しており、期待値は5.1%です。

金のエンゼルは、0.00%~0.59%の間と推定しており、期待値は0.25%です。

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チョコボールの内容量を調べてみる

【概要】

  • 正味重量の分布を眺めてみたら、ちょっと気になることが出てきたのでデータを分析してみた
  • 賞味期限が2020年の商品から重量傾向が変わっているようだ(重量が低下している)
  • 製造装置の精度が向上して余分なマージンを減らしても良くなったとか?

【目次】


はじめに

前回、計測記事のナンバリングが200回を超えたことを記念して、これまでに計測してきたチョコボールについてざっくりと集計してみました。

chocolate-ball.hatenablog.com

この記事の最後に、一箱の重量の月毎の遷移を掲載しました。この図、とても興味深いですね。2020年以降が賞味期限の商品の重量が減っているように見えます。
そこで今回は、この重量の低下傾向が統計的に確かなのかを調査してみたいと思います。

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データの確認

まずはデータを可視化してみましょう。対象データは2019年12月29日時点までに計測したピーナツ味です*1

計測数は全体で481個です。

項目
計測データ数 481
銀のエンゼル出現数 19
金のエンゼル出現数 1

このうち、計測ミス*2を除外した477個が分析の対象です。

賞味期限月毎の計測数は以下のとおりです。なお、チョコボールは製造年月日の記載が無く、賞味期限月の記載しかないため、賞味期限月の単位で集計をしていきます。

f:id:hippy-hikky:20200102222354p:plain
賞味期限月毎の計測データ数.横軸は賞味期限月,縦軸は計測データ数.

次に、賞味期限月毎の重量を箱ひげ図でプロットしたものが以下の図です。

f:id:hippy-hikky:20200102222549p:plain
正味重量の分布.横軸は賞味期限月,縦軸は正味の重量(g).

この図から2020年2月を境に傾向が変化したように見えるので、2020年2月より前と以降の2つのグループにデータを分けてヒストグラムを描いてみます。

f:id:hippy-hikky:20200102223511p:plain
正味重量のヒストグラム.水色の領域は全データのヒストグラム.青線は2020年1月より前の期間のデータ.緑線は2020年1月以降の期間のデータ.

重量が低下していそうなことがはっきりとわかりますね。

なお、これらの図に描かれている赤線はパッケージに記載されている内容量(28g)のラインです。これまでの計測では、内容量を下回る商品は確認されていません。

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内容量の推定

前章でのデータ可視化結果から、2020年2月以降が賞味期限の商品は重量の傾向が変わっているように見えます。しかし、各月のデータ数は10個程度なので、データの偏りである可能性も否定はできません*3。そこで、正味重量を確率モデルで表現し、パラメータの推論をして、この傾向が明らかなのかを確認してみます。

モデル

重量Y=\left\{y_1, y_2, \cdots, y_N\right\}ガウス分布\mathcal{N}(y_n | \mu, \lambda)に従うと仮定することにします。この分布の平均パラメータ\muガウス分布\mathcal{N}(\mu | \mu_m, \lambda_m)に従うと仮定します。\lambdaは精度パラメータで、分散の逆数となります。この精度パラメータはガンマ分布\mathrm{Gam}(\lambda | a, b)に従うと仮定します*4

ここでは単純なモデルとして、先に確認したデータに基づき、2020年1月を境にデータを2つのグループに分割し、それぞれパラメータ(\mu, \lambda)を推論することにします。変化点の推論については後で別にブログを書こうと思います。

このようにするとモデル(同時分布)は次のようになります。

{ \displaystyle
\begin{eqnarray}
  p(Y, \mu_k, \lambda_k) = p(Y | \mu_k, \lambda_k)p(\mu_k)p(\lambda_k) = \prod^N_n \mathcal{N}(y_n | \mu_k, \lambda_k) \mathcal(\mu_k | \mu_{mk}, \lambda_{mk}) \mathrm{Gam}(\lambda_k | a_k, b_k)
\end{eqnarray}
}

ここで、kはデータのグループを示すインデックスで、今回はk=\{0,1\}です。

パラメータ推論

推論対象のパラメータは、平均パラメータ\muと精度パラメータ\lambdaです。

ガウス分布の平均と精度パラメータの推論は、共役事前分布であるガウス・ガンマ分布を利用することで解析的に求めることができます。しかしここでは、MCMCアルゴリズムを利用した近似解を求めます。 解析解については、「ベイズ推論による機械学習入門」などを参照ください。また、MCMCアルゴリズムについては、「PRML(下)」などを参照ください。MCMCアルゴリズムを利用した推論の実装については、今回はPyMC3というフレームワークを利用します。PyMC3については、公式ドキュメントや「Pythonによるベイズ統計モデリング」などを参照ください。

今回実装したコード全体は「実装コード」にnotebookを貼っているので参照ください。重要なところは以下の部分です。これで上述のモデルを定義しています。\muの事前分布はパッケージ記載の内容量である28gを平均値としたガウス分布です。精度パラメータ\lambdaの事前分布はa=1, b=5のガンマ分布です。

spec = 28.
tau_m = 0.1
a, b = 1., 5.

with pm.Model() as model:
    mus = pm.Normal('mu', mu=spec, tau=tau_m, shape=2)
    taus = pm.Gamma('tau', alpha=a, beta=b, shape=2)
    weights = pm.Normal('weights', mu=mus[idx], tau=taus[idx], observed=data.net_weight.values)

このようにモデルを定義すれば、あとはMCMCアルゴリズムを利用して事後分布からサンプリングをします。PyMC3では以下のように書きます。

with model:
    trace = pm.sample(5000, chains=4)

サンプルは5,000点で、このサンプルを4セット繰り返します*5

結果

推論結果は次のようになりました。

f:id:hippy-hikky:20200103212358p:plain
サンプル点の傾向.上段が平均パラメータ、下段が精度パラメータ.左がサンプルのヒストグラム(KDE),右がサンプル系列のプロット.

右のヒストグラムを見ると4セットのサンプルがほぼ重なっています。右のサンプル系列のプロットを見ると、トレンドのないランダムなサンプルのように見えます。ということで、求めたい事後分布からサンプルを得られていると見て良さそうです。

(上図とほとんど変わらないですが)平均パラメータ\mu_{0}, \mu_{1}の事後分布の推論結果は以下のとおりです。

f:id:hippy-hikky:20200103213205p:plain
平均パラメータの推論結果.青の分布が2020年1月より前のデータ群,オレンジの分布が2020年1月以降のデータ群.赤線が仕様上の内容量.

この結果から、明らかに平均値が下がったことがわかります。どのくらい下がったのかについては以下の分布となります。

f:id:hippy-hikky:20200103213446p:plain
2つのデータ群の平均値の差の分布.横軸は2群の差の重量(g).

ということで、2020年1月以降の商品はそれ以前の商品と比較して0.6g~0.75g程度軽くなっているという推論結果となりました。

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おわりに

以上の推論結果より、2020年以降が賞味期限の商品の平均重量が下がったことはデータとしてほぼ確信できるということがわかりました。パッケージ記載の内容量に近い商品が多くなったということです(内容量を下回る商品は確認されていません)。

公表されている内容量に実際の量が近づいている、また、精度も向上(分散が低下)していることから、製造装置の精度が向上し、余分なマージンを取らなくても良くなったということが考えられます。
2019年までの内容量傾向を見ると歪んだ正規分布状です。これは、29gくらいの量でしきい値を設定し、下回る商品は出荷しないとしているように見えます。2020年以降の商品は、平均値が下がっていることから、単純にしきい値を変えただけではないことは明らかです。また、分散が低くなっていることからも、製造ラインに何らかの変化が起きたことは明らかであろうと考えています。

何が起きているのかの真相は不明ではありますが、データからこのような事情を推察するのは楽しいものですね。

しかしながら、検証が甘い点がいくつかあります。

  • 変化位置を目視で決めている → 次回は変化点の推定まで行ってみようと思います
  • 計測器の劣化である可能性もあるが未検証
  • 正規分布のパラメータ推論の問題にするのはデータ傾向からちょっと乱暴

次回以降、これらの点について検証を進めていこうと思います。

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実装コード

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参考文献

  1. 須山敦志, 機械学習スタートアップシリーズ ベイズ推論による機械学習, 講談社, 2019

機械学習スタートアップシリーズ ベイズ推論による機械学習入門 (KS情報科学専門書)

機械学習スタートアップシリーズ ベイズ推論による機械学習入門 (KS情報科学専門書)

  • 作者:須山 敦志
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/10/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

  1. C.M.ビショップ(著), パターン認識機械学習 下 (Pattern Recognition and Machine Learning), Springer, 2007

パターン認識と機械学習 下 (ベイズ理論による統計的予測)

パターン認識と機械学習 下 (ベイズ理論による統計的予測)

  1. Pythonによるベイズ統計モデリング pymc3を使った入門書。 理論面も多少書かれており、こちらで手を動かしながら学習するのが良いと思う。

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*1:ピーナツ味のデータ量が多いので、これだけを対象にします

*2:賞味期限の記録がないなど

*3:2019年12月以前の最小値を下回るデータが増えたので、この傾向は目でみて明らかな気はします

*4:精度(分散)は0より大きい実数ですので、そのようなパラメータを表現するためガンマ分布を採用しました

*5:計20,000サンプル